今回は、子どもの共感力についてお話ししたいと思います。
子どもたちの様子を見ていると…
自己チュー過ぎて、将来が心配
人の気持ちがわからない子になったらどうしよう
などと心配になることはありませんか?つまりは子どもに
ほかの人と気持ちの共感をする力があるのかどうか?
ということに不安を感じるということがあると思います。今回はそんな共感力について、どうやって育つのか、何をすればいいのか、ということから私が感じる今の世の中への心配事についてお話ししたいと思います。
共感力はどうやって育つのか?
まずは具体的な例をお話しします。皆さん、想像してください。
よちよち歩きの小さな子どもを公園で遊ばせていました。遊具や周り植物に興味のある子どもは、たどたどしくも歩いています。そんな姿をその子のお母さんもほほえましく見守っています。
そんな時です、子どもが石につまづいて前のめりにころんでしまいました。子どもは大きな声で泣いています。その様子を見て、お母さんは急いで子どもに駆け寄り、抱きあげ、子どもをなだめます。
よしよし、痛かったねぇ。よしよし、大丈夫だよ。いたいいたいの飛んでいけ~
しばらくあやしていると子どもは泣き止みました。お母さんは、
こけちゃったね。どこが痛いの?痛かったねぇ。怖かったねぇ。びっくりしたねぇ。よしよし…
と声をかけ続け、子どもはまた遊びに戻りました。
どうですか?こんなやりとりをされたことがあるんじゃないでしょうか?小さい子どもでは日常茶飯事ですよね💦
これこそが共感力を育てるための土台なのです!
共感力の育て方①子どもの気持ちや感情の映し出し
子どもが転んで泣いている時
痛いのね。急に転んだから、びっくりしたね。
と言葉も重要なのですが、言葉だけを無機質に伝えても共感力は育ちません。実際に言葉をかけてあげる前にまず必要なのは…
お母さんがさも自分も転んだかのように、自分の気持ちを子どもの今の気持ちに添わせる
ということです。子どもにとっては転んだり、何かに頭をぶつけたりというネガティブなものだけではなく、何かに驚いたとか、嬉しい、楽しいという様々な気持ちは未知のものです。
そして自分のからだやこころに起こっている変化が一体何なのかわかっていません。ですので、そこに言葉だけを充てても子どもには理解できないのです。
特に小さな子どもは、まだ自分で自分がどんな状態なのかわからないのです。
そこで重要なのが、周りにいる大人が子どもの体験をさも自分が体験しているかのように気持ちを子どもに寄せていくということです。そうすることによって子どもも大人の様子を見て、まるで鏡で映し出されたかのように自分がどんな状態かということを知ることができます。
共感力の育て方②言葉を充てる
そしてその次には、大人を通して映し出された自分の状態が何という名前の状態なのかということを知るために、大人がその状態に言葉を充てます。
痛かったねぇ、怖かったねぇ、嬉しいねぇ、楽しいねぇ(*^-^*)
そうすることによって、次また同じような状況になったとき、子どもは「いたい~っ」と言えるようになったり、おおむね世間的に痛いということはこういう状態や感覚のことを言うんだなという共通の概念が育つようになります。
このように、まずは子どもが自分の状態を理解できるように大人がサポートしてあげることで、他の人のことを理解する力、つまり共感力が育つということが言えます。
現代社会は共感力が弱まっている⁉
おそらく多くの人が、あえて言わなくても日常的にこのような子どもの共感力を育てるためのかかわりをされていると思います。しかし一方で、すでにいろんなところで言われていますが、今の世の中では子どもの共感力を育てる環境が整えにくくなっているように感じます。それは…
- 親が忙しすぎて、子どもに寄り添う余裕がない
- スマホ
という影響が大きいように思います。子どもが泣いたり、怒ったりとネガティブな反応をすると多くの親はすぐに子どもの元へ行くと思うのですが、子どもだけで遊んでいて楽しい・嬉しい体験をしてご機嫌にしているときは放ったらかしにしがちです。
それは忙しくなくても、スマホを見ていなくてもそうなりがちなのですが、逆に言うと忙しかったり、スマホでSNSやゲームに熱中していると、放ったらかしにする機会が多くなることが想像できます。
ひょっとしたらあまりに忙しかったり、スマホに熱中していると子どもが泣いたり怒ったりしているのに、それも放ったらかしにしてしまうということが起こってしまうかもしれません。
このように、共感力を育てる機会が減少するということは、つまり
子どもの共感力が育たない
ということになります。決して、忙しいことやスマホを見ることが悪いと言っているわけではありません。常時子どもに寄り添うのは無理があります。できない時があっても当然です。かく言う私も仕事がある上に、ゲーム好きなので、子どもをそっちのけにしてしまうことがあります(~_~;)
なので自戒の意味も込めて、今日お話ししたようなことを意識していきたいなと思いますし、みなさんも一緒に頑張りましょう!
まとめ~自己理解が他者理解へつながる~
今回は、子どもの共感力はどう育つのか?ということについてお話ししました。子どもの共感力を育てるには
- 自分の気持ちを子どもの気持ちに寄せていき、子どもの状態を鏡のように映し出す
- その状態に対して適当な言葉を充てる
極論を言うと、2の言葉を充てる事よりも、1の重要性が大半を占めているのかもしれません。例えば、外国人と言葉は通じなくても、うれしい、楽しい、悲しい、痛いなどの感情は共有できるように思えませんか?
先ほどお話しした現代社会の課題も、②の部分はやっているけど、①が十分にできているか?という問いだったことに気づきました(;´・ω・)
子どもが自分の気持ちや感情に気づき、理解できるようになることで、人の気持ちもわかるようになります。
他者理解は自己理解から始まる
このことを念頭に置きながら、子どもにかかわってみましょう!
後記
いつも思うのですが、書きながらいろいろ気づかされることがあります。自分の考えが整理されながら、深まっていくというか…自分の考えを表現することって大切ですね。いつかたくさんの方とそんな思いが共有できるように、書き続けていきたいなと思います。
あと、全然関係のない話なのですが、最近は
いたい いたいの とんでいけ~
とか言わないんですかね?ジェネレーションギャップです(笑)
それでは、ごきげんよ~
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